鍼灸師とは?国家資格としての価値と役割、取得方法

資格

鍼灸師は、日本における国家資格のひとつで東洋医学の知識と技術を活かし、鍼や灸を使って体の不調を改善する専門家です。健康維持や病気の予防・治療に貢献し、西洋医学とも連携することができる資格として注目されています。

本記事では、鍼灸師の資格とは何か、その役割や取得方法、国家資格としての意義について詳しく解説します。

鍼灸師って興味があるけど、どんな資格なんだろう?

鍼灸師とは?

鍼灸師とは、「はり師」と「きゅう師」という2つの国家資格を持つ人の総称です。この資格を持つことで、東洋医学の理論に基づき、鍼やお灸を使った治療を行うことができます。

鍼灸師という国家資格は存在しませんが、「はり師」「きゅう師」免許を同時に取得することが殆どのため両方の免許を持つ資格取得者を「鍼灸師」という形で総称しています。

「はり師」と「きゅう師」の違い

はり師

鍼(細い金属の針)を用いて、ツボや筋肉に刺激を与え、血流改善や痛みの軽減を促す。

きゅう師

もぐさ(蓬を乾燥させ不純物を取り除いたもの)を使ったお灸で体を温め、冷えや血行不良を改善する。

国家資格としての鍼灸師の価値

国家資格と民間資格の違い

鍼灸師の資格は、厚生労働省が管轄する国家資格であり、国が認める基準に沿った教育課程や所定試験に合格する必要があります。

通称「あはき法」と呼ばれる(あん摩マッサージ指圧師、はり師及びきゅう師等に関する法律)法律の下、はりきゅうに関する仕事をする事を許可されています。

鍼灸師は、独占業務資格

鍼灸師は、業務独占資格です。

業務独占資格とは、資格を所持している人のみが業務(仕事)を行うことが出来る国家資格です。

鍼灸治療を仕事にしたいと思ったら鍼灸師(はり師ときゅう師)の国家資格を必ず取得する必要があるっていうことだね。

業務独占資格の目的
  • 安全性や品質の確保
  • 業界の規制や監督(各資格に対して制定された法律の下、活動を許可されている。)
  • 専門性の高い業務や人命に関わる業務、危険性が高い業務の遂行

一方、リラクゼーション業界などで見られる「整体師」「カイロプラクター」などは各種民間団体が定めた資格であることから国から規制されることはありませんが提供されるサービスや技術にリスクを孕みます。

国家資格である鍼灸師は、医療機関や介護施設でも活躍できるほか、健康保険を適用できる治療もあり、信頼性の高い職業といえます。

鍼灸師の資格を取得するには?

鍼灸師になるためには、文部科学大臣または厚生労働大臣が認定した専門学校・大学で3年以上学び、国家試験に合格する必要があります。

鍼灸師の資格取得までの流れ

専門学校・大学に入学(3年以上)

  • 東洋医学の基礎(東洋医学概論など)、基礎医学(生理学・解剖学・病理学など)を学ぶ。
  • はり実技及びきゅう実技実習にて基礎技術を身に付ける。

はり師・きゅう師国家試験に合格する

毎年2月第3周の週末に実施される「はり師・きゅう師国家試験」に合格する。

東京都の会場は、東京都豊島区巣鴨にある大正大学です。

鍼灸師の活躍の場

鍼灸師の資格を取得すると、以下のような分野で働くことができます。

  • 鍼灸院の開業(独立して治療院を運営)
  • 整骨院やクリニックでの施術(柔道整復師や医師と連携)
  • 病院・リハビリ施設(疼痛緩和や機能回復サポート)
  • スポーツ分野(アスリートのコンディショニング・ケア)
  • 美容鍼灸(美容業界でのスキンケア・アンチエイジング施術)

まとめ

鍼灸師は、国家資格として確立された専門職であり、東洋医学を活かして人々の健康をサポートする重要な役割を担っています。

資格を取得するためには、専門的な教育を受け、国家試験に合格する必要がありますが、その分医療・健康業界で幅広く活躍できる魅力的な職業です。

これから鍼灸師を目指す方、鍼灸治療に興味のある方は、ぜひこの資格の魅力を知っていただければと思います!

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